エスプレッソコーヒー
イタリアに通い始めてもう10年以上にもなる。色々な地方の郷土料理を見聞きし、食し、自分なりにイタリア料理を理解したつもりでも、イタリアに行くごとに新しい発見があり、その度に興奮・感動し、今だ飽きることはない。イタリア料理は殆ど砂糖を使わない。食後にどんっとまとめて糖分を取るのである。だからドルチェ(デザート)は大層甘い。ドルチェを食べない時には、エスプレッソコーヒーにたっぷりのグラニュー糖(ティースプーン3杯くらい)を入れて飲むのがイタリア人のコーヒーの飲み方である。
一番最初にイタリア人の友達ができた時、バール(カフェ)に連れていってもらい、エスプレッソコーヒーを奢ってもらうことになった。「イタリア流の飲み方を教えてやろう」と、有無を言わさずエスプレッソの中に大量に砂糖を入れられた。あまりの量の多さにびっくりして、ムッときてしまい、「こんなの飲めない。」ともう一杯注文してしまった。外国料理を勉強しにきた若い日本人の女の子にイタリア文化を教えてやろうという優しい思いやりがその時には理解できなかったのである。思い出すたびに軽く後悔し、甘くて濃厚なエスプレッソコーヒーが無性に飲みたくなる。
2005.10.26見眞掲載
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